晴れの日に歩くと決めた理由──町石道との向き合い方
4回目の町石道は、前日に決めた。
理由はシンプルで、「天気がいいから」。
過去1〜2回目、二つ鳥居から矢立まで激しい雨に打たれ、心も体も削られた経験がある。だから決めていた。
町石道は、晴れの日に歩く。

これまでの町石道は「挑戦」だった。
けれど4回目は違った。
当日の朝、こう書いている。
ゆっくりでいい。一歩一歩、自分の足で進む。
心を高めてくれる道を歩こう。
同じ道でも、向き合い方が変わるだけで意味が変わる。
この日、町石道は「乗り越えるもの」から「味わうもの」に変わった。
歩くほどに、自分と出会う──町石道がくれる静けさ

結果は、
34.29km・約9時間・44,821歩。
翌日はしっかり疲れる。
でもそれは、不思議と心地よい疲れだ。
町石道は、人がいない時間が長い。
だからこそ、自分と向き合う時間になる。
最初の頃は違った。
「日が暮れたらどうしよう」
「早く大門に着きたい」
そんな焦りばかりだった。

でも、回数を重ねるごとに変わる。
4回目は驚くほど違った。
疲れがない。急がない。ただ、感じながら歩いている。
そしてふと、こう思った。
お大師さまが、すぐ前を歩いているような感覚。

自然の中に溶け込み、過去の人たちと重なり合う。
それが町石道の本質なのかもしれない。
すれ違う人との一言も、深く心に残る。
「お気をつけて」
「ありがとうございます」
ただそれだけなのに、あたたかい。
人生も同じだった──「急がない」と決めた瞬間

今回、最も大きな気づきはシンプルだった。
ゴールが見えていないと、人は急ぐ。
逆に言えば、
経験があると、安心して歩ける。
1〜3回目の経験があったからこそ、
4回目は「急がない」と決められた。
そして実際に、
・疲れない
・焦らない
・楽しめる
そんな町石道になった。
これは、仕事も人生も同じだと気づいた。
目の前の一歩を丁寧に進めば、
やがて道ははっきりしてくる。

途中、こんなメモも残している。
- 「あわてない」
- 「すべては自分しだい」
シンプルだけど、本質的な言葉だ。
あなたも、町石道を歩いてみませんか

4回目の町石道は、ただの登山ではなかった。
「自分の在り方」を整える旅だった。
自然に溶け込み、心が静かになり、
不思議と前向きな力が湧いてくる。
そして気づく。
人は、急がなくてもいい。
町石道には、1200年以上続く祈りと、
そこを歩いた人たちの想いが積み重なっている。
だからこそ、歩くだけで何かが変わる。

次は5回目。
もっと深く、お大師さまと向き合える気がしている。
もし少しでも気になったなら、
ぜひ一度、歩いてみてください。
きっとあなたにも、
自分だけの「気づき」が待っています。

南無大師遍照金剛。
